最近の棋譜を激指を使って解析してみる

2011/10/30PCソフト, 四間飛車, 棋譜, 棋譜解析, 激指の使い方, 藤井システム


最近、コンピュータ系のネタばかりで棋譜載せてないなーと思ったのと、めずらしく勝ち将棋があったんでそれを載せて、ついでに激指での解析のコツを少し書いてみます。相手は私よりだいぶ強い居飛車党の方。時々対局いただいてます。
左図は終盤近く、居飛車側が3二金型の構えから米長玉にしたところに襲い掛かった直後です。1三桂成を同玉と取らせて、さてどうするか。



直感的に思いついたのは1一角成ですが、対局中はその先が読めない。時間はあったんだけど。我ながら弱いねえ。激指先生は1一角成(詰めろ)を推奨。

激指を検討モードにして、1一角成の局面を棋力最強設定で読ませてみると….


しばらくして評価値50000で先手勝勢との御宣告。え、50000?
(評価値の50000とか99979とかの説明ってヘルプにないんですよね。ちゃんと書いて欲しい)

激指は相手玉に必至がかかっていれば評価値50000、詰み(または必至+詰み)があれば 100000-詰み手数 を評価値として返します。


ということは、相手が最善手で受けても必至、受け損なえば即詰みもあるという局面なんですが… わかりませんので、1手1手見てみます。その前に、この局面が詰めろかどうかの確認をしてみましょう……….ああ、1四香同玉2六桂1三玉1四銀まで5手詰ですね。ということは、この局面1四地点を受けないといけません。

さて、相手の応手を見てみます。このうち私の玉に王手をかける3八銀 ・3七桂・5八銀・5七角成はコンピュータ将棋によくある「最後のお願い」ってやつですね。どうしようもなくなると王手ラッシュしちゃうという。なので、この4つは検討しなくていいです。




残りを上から見て行きます。2二桂。1四地点を受ける手です。ここでどうしたらいいか 2二桂をクリックして検討を先に進めます。先手勝ちで99989になりますね。王手または必至+王手(+最後のお願い)で11手先に詰むということです。実際に、この局面にて詰みチェックをすると「詰みません」と言われます。



表示されてる読み筋は1四香同玉3八銀です。3八銀以下は最後のお願いですので無視。

1四香にもしも同桂なら2五桂で詰み。

なので1四香同玉。そこまで検討を進めると1二馬と引いて詰めろ、評価値50000と表示されます。ここで必至ですね。確かに 2五銀打と2六桂が受かりません。なるほどねえ。

2五銀(あるいは2五香)と受けても2六桂同銀2五銀打です。



同様に3三角も1四銀打も受けなしになりますので、1一角成の局面で必至。
ただし詰めろの先の15手詰とか出てきますので当然私には読めない。

上に逃がすのが嫌だったので2五銀打と押さえます。激指先生は「悪手」とお怒りですが、他にどうすれば良かったのでしょう…


(kifファイル)ということで、棋譜です。
最後、一度詰みを逃しましたが、なんとか勝ちました。終盤力が課題だなあ。