将棋入門者が学ぶべきスキル(1) 浮駒の把握

2017/01/11将棋入門

入門者に教える技術一覧が必要という記事を書いたので*、学ぶべき技術の例を書いていこうと思います。私もまだどれだけの技術が必要なのかわかっていないので、私が把握しているところから少しずつ書きます。
(自分でも当たり前に使っている技術は技術だと認識できないんですよね。歩くときにどの筋肉を使うか意識しないように)

* 将棋界の不親切問題と企業のOJT | ず’s

浮駒について

他の駒で守られていない(利きがない)駒のこと。下記の盤面の場合……


先手の7八飛、8九桂、9九香と後手の1一香、2四飛、3三桂、4三銀、6五歩は他の駒で守られていません。6五歩には先手5六銀の利きがあるので先手番なら取ることができます。


小学校で友達と将棋を指して覚えた方は、うっかり浮駒にしてしまった駒を取るのが上手です。というか駒を取るのが将棋だと思っている。

大人になってから将棋を始めた方は いちいち確認しないと浮駒が見えないことが多いです。時々盤面をチェックしてお互いの浮駒を確認すると上達も早いと思います。

なお、駒落ち下手ばかり指していると、上手は浮駒を作らない(ポカしない)ので浮駒を探す能力があまり向上しないかも? という問題を最近発見しました。入門者同士のうっかり合戦も上達には必要なのかもしれません。

浮駒把握できると何ができるようになるか?

もちろん浮いた駒を狙えるようになるのですが、手筋を組み合わせるともっと色々なことができます。以下長いですが例題。

先ほどの盤面、初心者なら▲6五銀と歩を取ってしまいがちですが、もっと良い手があります。

▲6四歩と打ちます。


もし△同金と取ってくれば……


▲4六角と打って飛金両取りになります。あ痛たた。


仕方がないので6二金引きと逃げましたが、6四に大きな拠点ができました。
駒が入手できれば、6三に打って相手の守りの金駒を剥がせそうです。


浮駒をタダで取れたり両取りにできれば駒得できます。そのためには盤面を一瞥しただけ浮駒がわかるようになっていないといけません。
最初のうちは難しいかもしれませんが、対局のつど浮駒を確認していれば、そのうち高速に把握できるようになるはずです。

(両取りをかけまくる「わらしべ指し」の動画)

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