初心者に「四間飛車を指しこなす本」をオススメする理由

将棋入門

将棋初心者とお話していると 「どの戦法を選んだらいいのか?」 と相談されることがあります。これは非常に難しい相談です。相手の方の棋力や現在使っている戦法をみて回答する必要があります。

半月ほど前に「ゆるり将棋会」の初心者教室にお邪魔したときには下記のように回答いたしました。この記事では「なぜそのように回答したのか」オススメの理由を説明します。

私も相談されたので、藤井猛の「四間飛車を指しこなす本」をオススメしておきました。
(なぜこの本なのかは、そのうち記事書きます)



人を見て法を説け

私は藤井猛九段の信者なので四間飛車党なのですが、誰にでも四間飛車をオススメするわけではありません。

質問してきたのが子どもであれば「サークルなどで友達が指す戦法をみて真似してみる」ことを勧めます。子どもは吸収力があるので見ただけで覚えられます。むしろ定跡書を読む方が大変ですので、見て覚える・習って覚えるのが早道です。

子どものころに指した経験のある大人の場合は「昔使っていた戦法をとりあえず使ってみる」ことを勧めています。少しでも手がかりがあった方が学習効率があがります。

大人になってから覚え始めた方々の場合は、残念ながらどちらの方法も使いにくいです。子どもに比べると吸収力は落ちていますし、戦法を選ぶ手がかりもありません。忙しい大人は趣味に使う時間が限られているので、色々な戦法を試行錯誤する時間ももったいない。効率よく上達する方法が必要です。

オススメは四間飛車か中飛車

幸い、大人であれば簡単な棋書なら読むことができます。長い棋譜を脳内で追うことは難しいのですが、短い手数ごとに局面図と解説がある本なら読みやすいと思います。
(もし短い手数でも難しい初心者なら、先に1手詰めの本を読むことをお勧めします。たとえばどんどん強くなる こども詰将棋1手詰めは駒の利きが色塗りされていてわかりやすい)。

やさしい・初心者向けを謳っている棋書は多いのですが、局面図が豊富で手数の短い本はそれほど多くありません。その数少ない入門書が四間飛車を指しこなす本〈1〉将棋DVD 攻めて強くなる戸辺流中飛車です。後者はDVDも付属しているので、戦法のイメージを掴むのも楽です。

実のところ大人の初心者に勧められる本はこの2冊しかありません。どちらも良い本なので、両方買って自分に合う戦法を選んでもいいと思います。

四間飛車の方は併読できる名著四間飛車上達法もあるし、相振り編もあるので本を読んで覚えたい方には向いているかな。中飛車は気持ちよく攻めたい人向け。

(居飛車党に勧められる本も欲しいのですが、なかなか見つからないのよね。良い本あったら教えてください)




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