米長永世棋聖・ボンクラーズ電王戦感想

2012/01/14コンピュータ将棋, 電王戦

今回はニコニコ生放送にて生中継されていますが、twitterでも中継されてたりするので、twitter 引用を交えつつ感想を。



対局開始時間がボンクラーズ準備遅れ?のため20分遅れる。前日はB1,B2の順位戦が深夜まで行われていて設定作業ができなかったのかな?
(記者会見の際の説明によると、1台のサーバーブレードがディスクをマウントできなかったとか。前日に動作確認してたのに、ということらしい。何か身につまされるような話だな。担当者顔面蒼白だったろうなあ…)

人間同士なら、遅刻した側が遅刻時間の3倍を持ち時間から引かれるのですが(持ち時間)、今回はそのような取り決めがなかったらしい。初回でもあるし、難しいところですね。次回からは時間引かれるかもね。



使用機器は「いよいよ決戦迫る! 米長永世棋聖vs.ボンクラーズの将棋電王戦両者の思いとは?」によると、「富士通のブレードサーバーを利用します。大きさとしては小さい冷蔵庫くらいで、最大8台までサーバーをつなげられます」「結局6台のサーバーをつなげることにして」ということですので、これ 「PRIMERGY(プライマジー) ブレードサーバ BX400 S1 」ですかね。6台ってのがブレードのことだとすると12CPUなのかな? (6CPUかもしれない)。結構電気食うんですよね。将棋会館って古い建物だし、電気系統は弱そうですからねえ。(追記:NHKニュースにサーバー映ってました。BX400S1の縦置きっぽいです)
← amazonでも売ってるのだな、ブレードサーバー。amazonから買ってどうするんだろう(^_^;


追記:米長会長宅のボンクラーズが1秒間に170万手、今回のボンクラーズが1800万手、およそ10倍の局面を読めるということですので、10倍以上のCPU能力がありますね。「24はじめました: A級リーグ指し手1号」によると「(将棋倶楽部24に参戦しているボンクラーズは)マシン1台です。スレーブ1コア×5ノード。バージョンは違いますが、マシンパワー的には※会長宅PCとほぼ同じです」ということですので、会長宅では6コアのCore i7-3960Xあたりを1コア+5コアで使っているのでしょうか? ブレード側はE5607の2.26GHzを使ってるとすると、6ブレード*2CPU*4コア=48コア。10倍弱。クロック数はブレードサーバー側が遅いと思われるので、その差はキャッシュの大きさで取り返せているのか、はたまた会長宅のマシンはちょっと遅めなのか。このへんはもうちょっと情報でてこないとわかりません。
ちなみに読める局面数が10倍に増えると2手ぐらい深く読める計算になりますが、それはどう影響するんでしょうか。対局後記者会見の米長会長は「違いを感じなかった」と言ってましたが。
さらに追記:電王戦観戦記 ほかではあまり語られない舞台裏」に詳細ありました。「ブレードサーバーは富士通の『PRIMERGY BX400 S1』」「6枚に抑えられた。サーバーブレードは、CPUが2つ載せられる『BX922 S2』を使用。CPUはXeon X5680(6コア/3.33GHz)、メモリーは24GB、64GBのSSD」とのことです。6ブレード*2CPU*6コア=72コアか。これなら10倍以上の能力になりますね。



初手7六歩に米長永世棋聖はまさかの6二玉。「将棋電王戦プレマッチ」のときにも採用し、惨敗していただけにまったく予想していませんでした。 これは「勝つにはこれしかない」というところまで追い込まれているという証拠でもありますね。将棋ソフト開発者のtweetでは:



意見が分かれていますけど、私は棚瀬さんに賛成だな。研究した結果、6二玉しかないと。面子よりも勝ち目を選んだということで、米長さんは現役の勝負師だと分かる。 ただ、この戦法は対人では使えないので、コンピュータ将棋のために こんな研究をするのは現役の棋士には難しいだろうと思う。来年の対戦者である船江さんはどうされるのだろうか?

追記:記者会見にて、「6二玉」はBonanza開発者保木さんの案だとの説明。そういえば、BonanzaのGPW2006発表資料に、評価関数の問題点として「61玉」が例として上げられているんだよね。単に定跡を外しただけではなく、ボナンザメソッドの弱点を突いた作戦だったということだ。

さらに追記:電王戦評価値・読み筋: A級リーグ指し手1号




中盤、ボンクラーズが一人千日手っぽいことを始める。コンピュータは良い手が無いと平気で無意味な手待ちをするんだよね。ここまで追い込んだのは素晴らしいと思う。ただ、この状態についても棚瀬さん、itumonさんの指摘が鋭い。






一瞬の隙をついてボンクラーズが攻勢に。これが隙だと分かるのはどのレベルなんだろうなあ。竜王は気がついてたのかどうかが気になる。

左図の局面では既に敗勢のようです。




もう、このあたりから解説の雰囲気が暗くなってました。コンピュータ将棋の解析だとまだまだですけど、プロ的には終わってるんでしょうね。





ニュースでは「プロ棋士が敗れるのは初」って書いてるところもあるけど、「元」だからね。現役辞めて8年経ってるし。



来年は5対5でやるとの発表!これはびっくり。船江さんはそのままで、他に4人。コンピュータ側はWCSC21独創賞の「なのは」が5位までに入ったら、でてくるんだろうか? また、同時に対局するとしたら「合計2800W制限」になるのかな? それはコンピュータ側がきつそうだけど。


リンク:


対局棋譜:

(kifファイル)


ボンクラーズによる形勢判断:

コンピュータ将棋, 電王戦

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