良質な将棋入門アプリ「みんなの将棋教室」の三作目が出た
良質な将棋入門アプリ「みんなの将棋教室」 、続編が出たの続きです。
素晴らしい出来栄えの将棋入門アプリ「みんなの将棋教室」の三作目「みんなの将棋教室Ⅲ ~上級戦法を研究し目指せ初段~」が出ました。10枚落ちから始めた将棋教室もついに初段を目指すところとなりました。
前作の続きとして
1作目、2作目は前作はルールを覚えるところから始まって6枚落ち・平手の対局を解説していました。本作は二枚落ちから平手でよく遭遇する戦法について解説されています。
白眉は奇襲戦法対策がきちんと書かれていることでしょう。特にネット将棋では奇襲戦法は将棋初心者の大敵。対策を立てようにも棋書も少なく、最初のうちは対応策を考える間も無く瞬殺されることも多いと思います。これにきちんと向き合ってるアプリは他にはi羽生将棋シリーズぐらいです。
対象棋力
2枚落ちから平手までですが、5-9級ぐらいでしょうか。初心者の域を抜け出して色々なことがわかってきた時期に使うと良いアプリだと思います。
練習対局では6・4・2枚落ち、飛車落ち・角落ち・平手が選べます。前作よりも強いCPUが選べます(レベル7まで)。
アプリ画面:入門と解説
起動画面。前作は「ルールを覚えて指してみよう!」「戦法や囲いを学んで強くなろう!」でしたが今回は「上級戦法を研究し目指せ初段」です。
解説は2枚落ちと平手。平手は普通の戦法(相居飛車・対抗形・相振り飛車)と奇襲戦法に分かれています。
通常戦法は相居飛車(角換わり・相矢倉)、対抗形(居飛車穴熊対四間飛車・角交換振り飛車)、相振り飛車(向かい飛車対三間飛車・相三間飛車)。
横歩や中飛車は前作(将棋教室Ⅱ)に含まれていたので省略されたのでしょうか。バージョンアップがあれば追加して欲しいところです。
奇襲戦法対策は鬼殺し・早石田・筋違い角・右四間飛車(対四間飛車)の4つ。どの戦法も初心者の頃に苦戦した覚えがあるのではないでしょうか。プロの対局では滅多に現れないため、解説している棋書も少なく、自力で対処方法を思いつくのも大変なので、きちんと解説されているのはありがたいことです。
アヒル(浮き飛車)などの収録されていない戦法もありますので、この項目はもっと充実して欲しいところです。
練習問題は攻めの手筋、攻めの手筋(終盤編)、受けの手筋、囲い崩し、受けの手筋(囲い別)、上級詰将棋(三手詰)。
前々作・前作に引き続き「格言」「用語集」が収録されています。書籍と異なって重複しても邪魔にならないし、使う人には便利です。これはアプリならではの利点ですね。
アプリ画面:対局
対局はレベル1-7、6・4・2枚落ちと飛車落ち・角落ち・平手が選べます。先後も選択可能。
CPUは色々な戦法を指してきますが、私が試した範囲では解説にある奇襲戦法を指してこないようです。
同じ会社の金沢将棋には筋違いや早石田は含まれており、本作にも有りそうなものですが。もっと多く対局すれば出てくるのかな?
前作でも指摘しましたが、相手の戦法を指定して対局できるとなお良いと思います。
総評
前2作「みんなの将棋教室」の続編としてよく出来たソフトだと思います。初心者が戸惑いがちな奇襲戦法をきちんと解説しているのは大変素晴らしい。
ただし、本作だけで初段になるのは(伸び盛りの子供はともかく)大人だと厳しいかもしれません。
スムーズにレベルアップできるように、みんなの将棋教室1,2,3の間を埋める1.5,2.5ぐらいのアプリも欲しいところです。
PC版の将棋ソフトは強すぎてかえって売れなくなってしまいました。UNBALANCE社は初心者に的を合わせたアプリを作っていて、良質でハズレがないのが魅力です。
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