相振り飛車:後手石田流わーい飛車(1)

2016/07/04三間飛車, 将棋戦法, 相振り飛車

私は四間飛車党なので、相手も振り飛車党のときは必然的に相振り飛車になる。

某所で指していて相振り模様の出だしから、見慣れない局面になって困った。
正式な戦法名がわからないので仮に「後手石田流わーい飛車」と名付けておく。

基本図

20160703-01

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3五歩、後手が石田流を明示してきたので▲6八銀。以下△3二飛に▲6七銀と上がって▲6六歩を守る。
飛車先交換の△3六歩▲同歩△同飛、おとなしく▲3七歩打△3四飛▲7七角に△2四飛!

先手の飛車が移動すると、後手の飛車が成り込んでくる。
2八にある飛車が動けない。後手飛車も動けないのだが、ゆっくり指していると後手はここから穴熊に組んでくる。

ここから居飛車にするのは悔しいし、形が悪い気がする。

▲2六歩と突いて居飛車にした場合は左銀の位置が気になるし、▲3八銀など金銀を動かすと△8四飛と揺さぶられて千日手になる可能性もある。

どうしたらいいの、これ?

コンピュータ将棋の評価

この局面からやねうら王1秒将棋で対局させてみた。100局対局して先手の62勝36敗2引き分け。先手が良いようだ。Aperyでも同様。

棋譜を見てみると後手穴熊模様を棒銀から崩すような将棋が多い。やねうら王ならともかく、人間的には玉の固い方が良さそうに見える。居飛車を指しなれない私ならなおさらである。

対策案1

▲7八銀〜▲6七銀と上がるのは、6六の歩を守るため。紐を付けておかないと飛車先の歩交換の後に△6六飛▲同角△同角とされて面白くない。
先に▲6八飛と守っておけば△2四飛もなんでも無い。

20160703-02

ここから向かい飛車にすると手損になるし、四間飛車は浮き飛車にしづらいのが難点。手慣れた定跡も使えないし。
そもそも ここで▲6八飛と振るぐらいなら、最初から角交換四間飛車のオープニングにしておいた方がマシな気がする。

対策案2

飛車先の歩交換のあとの▲3七歩は後で打ってもいいので、その時に飛車を振る。と言っても角が邪魔だから振るなら▲7八飛か。

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対策案1と同様に向かい飛車にすると手損になるのも嫌だし、相三間飛車で自分だけ角道を止めてるのは悔しい。

対策案3

やはり▲3七歩を打たずに先に▲7七角を上がる。おとなしく進行するならこれが無難か。

20160703-04

しかし、△2四飛などという手を指す人がおとなしく納めるわけがない。当然▲7七角には△5五角と出てきて大乱戦になる。

コンピュータ将棋的には乱戦は先手が良いようだが、乱戦にしたくないから▲6六歩を突いているわけで。

まだ困ってます

コンピュータソフトで色々探してみたのですが、どのソフトも居飛車にしたがるのよねえ。

実際に対局させても居飛車が良いのでコンピュータが居飛車にしたがるのは無理もないのですが、これだと振り飛車党の参考にはならないのよね。

激指は対局モードでは居飛車・振り飛車が選べるのですが、振り飛車を選択しても居飛車が有利だと計算したら居飛車のまま戦うし、検討モードでは振り飛車を選択できないのです)

振り飛車の棋譜だけで学習した振り飛車党御用達ソフトが欲しいものです。市販されたら買います。

(対策、戦法名をご存じの方がいらっしゃればコメントで教えていただけると助かります)