相振り飛車:後手石田流わーい飛車(2)

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相振り飛車:後手石田流わーい飛車」を読んだ知人が、ものすごく強い方に質問してくれました。意外なところにつながりがあって びっくりです。

いただいた回答の掲載許可をいただきましたので、図面を起こしつつ検討します。

基本図

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3五歩、後手が石田流を明示してきたので▲6八銀。以下△3二飛に▲6七銀と上がって▲6六歩を守る。
飛車先交換の△3六歩▲同歩△同飛、おとなしく▲3七歩打△3四飛▲7七角に△2四飛! が基本図です。

これでコンピュータ的には居飛車模様にして先手良しなのですが、振り飛車党としては悔しいのでなんとかしたい、というのが前回記事の概要です。

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先手側の作戦として3案教えていただきました。

△3六歩▲同歩△同飛の局面で▲3八飛

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「おとなしく歩を打つのはもったいない感じ。飛車交換になれば先手が手得 ※ただし力戦模様」とのことです。
確かに、ここから△3二飛とは引けないでしょうから△同飛▲同銀と飛車交換になります。美濃囲いには組めそうなので振り飛車党としてはまずまずに見えます。

ただし、交換した時点で激指13もApery WCSC2016も少しだけ後手持ち。先手手得ですがコンピュータはそうは見ていないようです。
飛車交換後の局面からコンピュータ同士(やねうら王)に1秒将棋を100局指させると先手勝ち38%後手勝ち62%。かなり後手が良いです。

コンピュータ同士の対局を見ていると先手が不用意に▲2八玉と入り、後手が角筋と端から猛攻して勝つパターンが多い。先手は角道を止めているので後手の攻めの方が早い。
私ぐらいの棋力だと受け損なって負けることも多いので、序盤の猛攻を避ける研究が必要かもしれません。

なお相振り飛車では▲3九玉と止めた方が良い場合も多いのですが、この場合はどちらが正解だろうか?  後手に飛車を持たれているので▲3九よりも▲2八玉が安全なのかもしれませんが、わざわざ角筋・端に近づいているような気がします。

△3六歩▲同歩△同飛の局面で▲7七角

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「確かにすぐ△5五角の筋はあるが、▲3七歩、または▲1八飛で大丈夫。以下▲5六銀で角を追い返して飛車を振り直すイメージで駒組み」とのことです。

自分が指すなら△5五角▲3七歩ですね。▲1八飛はちょっと指しづらい。

以下△3四飛と後手が引くのですが、ここで単に▲8八飛と回ると△3七飛成▲同桂△同角成〜△1九馬の二枚替え。玉飛接近しそうですし、先手よろしくなさそう。実際にこの手順で負けたこともあります。

なので御指摘のように「▲5六銀で角を追い返して」なのですね。△3四飛▲5六銀△3三角ぐらいの進行でしょうか。これなら指せそうです。

△3六歩▲同歩△同飛の局面で▲3七歩~▲7七角

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「無難。ただし△2四飛には居飛車」とのこと。やはり居飛車になりますか。

前回記事で検討したように、コンピュータ的にも「△2四飛には居飛車」にして先手良しですので、これは納得です。

これで先手良しなら普通は△2四飛とはしてこないものですが、対戦相手の方も私を純粋振り飛車党だと認識して揺さぶってる感があるのですよね。
指しなれない居飛車を指させれば それだけで後手有利だろうと。実際そうなのが悩ましい。

これは筋違い角対策も同様。通常は腰掛け銀から矢倉に組んで良しなのですが、指し慣れない居飛車になるので振り飛車党としてはそれだけで気持ち悪いのです。
実はこちらもひそかに困っています。大会では筋違い角党がほぼ居ないので問題になっていないだけ。

▲3七歩の是非

「自分の感覚として、すぐに歩は打ちたくない(温存したい)ので①or②を選びます」については、プロが書いた定跡書を読んでも ほとんどの本はこのような歩を打ちたくないって書かれているので、(強い人は)そう考えるのだろうと思います。

しかし弱いアマチュアとしては▲3七歩が無いと(うっかりして)両取りを喰らうこともあり、対局中に神経を使って疲れるので▲3七歩を打ってしまいたい。
相振り飛車の教科書にもこう書いてあるし。

▲3七歩は本当に損か
(中略)
本書の第1章ではすぐに▲3七歩(G図)を推奨している。突き詰めれば最善手ではないかもしれない。が、ベストでなくともベターぐらいの結論には持ち込めると私は思っている。

相振り飛車の教科書(杉本昌隆七段著) P.12

▲3七歩を打たずに指せるのは、どれぐらい勉強すればいいのだろうか。

結論

「どうしても振り飛車っていうなら②を選択します」とのこと。上記、検討してみて私も同感です。次回からはこれで指してみよう (▲5六銀を忘れずに!)。

詳しく教えていただきありがとうございました。