棋力段階別に作られた将棋ドリルが欲しい
囲碁の少年少女囲碁大会小学生の部で、沖縄の小学三年生が優勝したことはご存知でしょうか。その小学生についての番組が囲碁フォーカス(11月18日)に放送されました。この番組は11月25日(日)午前1:30~(土曜深夜)に再放送されるそうです。
小学校3年生以下での優勝は史上4人目。
1998年に優勝した井山裕太以来20年ぶりの快挙。
しかも囲碁を覚えてまだ2年だという!
いったいどんな少年なのか?
普段の勉強法など強さの秘密とともに
その素顔に迫る。
目次
囲碁やチェスにはドリル教材がある
その番組によると、優勝した子は囲碁を覚えてまだ2年だそうです。指導者によると囲碁のドリルを1年半で16冊解いたそうです(ゆっくりな子は3-4年かかるらしい)。
調べてみると囲碁には入門者から有段者までを網羅したドリル教材があり、この教材を使って独習ができる環境が整っているようです。1冊あたり300問前後。
優れた教材があれば、独習できますし、自分の欠点を見つけて修正することもできます。能力に応じた問題を多数解くことは、技術の習得・定着の早道です (公文式が良い例です)。
チェスではオンラインで練習問題を解けるサイトがいくつかあり、棋力に応じた問題が出題されます。 もっとも有名なサイトである chess.com というサイトには5万以上の問題があります。このサイトの問題は「両取り」「捨て駒」などの分類がなされていて、自分が不得手な分野を知ることができます。便利すぎる。
また、
将棋にもドリルはあるが初心者向け
最近は将棋でもドリル教材が出版されるようになりました。入門・初心者部分しかカバーされておらず、ドリルだけで初段まで進めるようにはなっていません。この分野は続刊に期待ですね。
(将棋入門ドリルステップ1は、くもん出版から発売されていて、ノウハウはありそう)。
棋力別の棋書のガイドが欲しい
本質的な問題は、棋力に応じた棋書を手に入れることが難しいことでしょうか。将棋の棋書は毎月多数出版されているのですが、棋力の目安がいいかげんで、ひどい本になると「初級者から有段者まで」と書かれていたりします。
同じ棋力向けでも、内容の難易度に大差があったりします。詰将棋は手数があるので少しマシなのですが、それでも難しい3手詰めとやさしい5手詰めだと難易度が逆転することもあります。棋力をあらわす段級位自体が地域や道場によって異なっているので、難しい面もあるとは思いますが、難易度を正しく表して欲しいものです。
私も初心者・初級者のころは、自分の棋力に見合わない・難しすぎる本を買っては途中で放り出したものです。その経験を生かして入門書の案内も書いたところ、意外に好評でした※1。棋力に合わせて本を選べる仕組みが求められていると感じます。
そもそもドリルを作成するためには、レベルに応じて習得しているべき技術・技能が全て一覧になっていることが必要です。この一覧と体系を(無理矢理にでも)作らないといけないのでしょうね。
(学校なら「入門から初段までの学習指導要領」、コンピュータ屋なら「初段になるためのWBS」という感じか)
余談:囲碁は女性比率が高い?
冒頭で紹介した番組では、囲碁道場の様子も映っていました。おじさんや男の子に混じって女の子も複数いました。席主が女性だからか、将棋に比べてもずいぶん多く感じました。県内では30年近く前から女性向けの囲碁講座が開かれていたそうです※2。その蓄積の成果でしょうか。
なお、この番組は11月25日(日)午前1:30~から再放送されるそうです※3。土曜深夜なので録画したほうが良いですね。
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