スイス式トーナメントについて(2)

大会運営

もし、県大会でスイス式を採用するとしたらどのような形式がありうるかの考察記事です。対象クラスはC・D級とします。

スイス式がどのような形式なのかの解説記事は「スイス式トーナメントについて | ず’s 将棋」にあります。

参加者数と対局回数の想定

過去の最大参加者数は2018年の琉銀杯新春将棋大会D級で、このときは63名の出場がありました。2019年の同大会は53名。当面の参加者数上限は64名と考えて良さそうです。

通常の大会形式では、64名近い参加者がいる場合の対局回数は予選が2〜3回戦。これに予選通過者32名による決勝トーナメントが5回戦になります。合計8回戦を行っています。

スイス式の場合は対戦結果の処理・組み合わせの発表に時間を要しますので、トータル6〜7回戦が実用的な対戦可能回数になります。


大会に求められるものと対局回数

上位入賞者を決める必要があります(通常は1〜4位まで)。棋譜を取る関係上、決勝戦が必要です。ですから単純なスイス式ではなく、スイス式予選+決勝トーナメント方式が望ましいです。

トータル対戦局数が6〜7回であるところから逆算すると、予選3-4回+8人決勝3回戦か、予選4-5回+4人決勝2回戦になりそうです。予選が3回戦では現状と比べてあまりメリットがない&組み合わせによる当たり外れの影響が大きくなるので、予選4回+8人決勝、予選4-5回+4人決勝が落とし所になりそうです。C級とD級では進行速度が異なりますので(Dが速い)、Cは4回戦、Dは5回戦にするのも良いかもしれません。初心者に多く対局してもらった方が満足感も高そうです。

ちなみに2019年2月17日に行われた小学生名人戦ではスイス式が採用され、予選4回+優勝決定戦が行われました。

スムーズな大会進行のために

対局者をなるべく待たせずに対局組み合わせを決める必要があります。誰でも組み合わせが行えるような簡潔な手段が必要です。

コンピュータ将棋選手権で採用されている変形スイス式を使うのも手です。比較的単純な方法で1-2回戦の組み合わせが決まります。N回戦以降はN-2回戦までの結果を元に組み合わせを決めるので、待ち時間を減らせます。

ソフトを使うと楽なのか?

対局結果の入力にも時間がかかりますし、複数クラスを扱うためには複数台のパソコンが必要になります。ソフト2つ立ち上げてもいいけど、間違いそうで怖い。

スイス式は人数が多くなるほど組み合わせが面倒になります。手間を減らすために参加者を2つに分割して、それぞれの組みでスイス式を行い、各ブロックの上位を決勝トーナメントに進める方式もありそうです。その場合は予選4回+各ブロック4人ずつの上位による8人決勝が無難でしょう。

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