対局棋譜を取ろう・保存しておこう

2018/01/04棋譜, 読み物

棋力向上にもっとも役に立つのは感想戦と昔から言われています。終わった対局を振り返って、他に良い手は無かったか・もし途中で変化していたらどうなったを考えることで、対局からより深く学ぶことができます。

実は最近のコンピュータ将棋もこれに近いことを行なっていて、Deepmind社(Google)のAlpha ZEROなどは自己対局の結果(勝敗)から良い手・悪い手を学び、24時間で人間を超える棋力になったそうです※1

※1 Deepmind(Google)のAlphaZeroが将棋に参入

感想戦が役立つと言っても、初心者・初級者のころは対局途中の指し手を思い出すのは難しいです。ネット将棋やコンピュータ将棋なら自動的に棋譜が残りますが、人間相手の場合は何らかの方法で記録する必要があります。

アプリで取るか・紙に書くか

棋譜を取る場合はスマホのアプリで記録する方法と、紙に手書きする方法があります。それぞれ利点・欠点があります。

  • スマホアプリは棋譜の書き方がわからなくても、指し手を入れるだけで記録できます。手書きでは棋譜のルールや速記方法を覚える必要があります。
  • スマホアプリは操作ミスや機器トラブルなどで記録が吹っ飛ぶ可能性があります。手書きは途中でミスっても最後まで書いてから遡って修正することも可能です。
  • スマホアプリの棋譜はパソコンなどで一元管理するのが簡単です。紙の場合はパソコンで再度入力する必要があります。

ミスなく記録できるのであればスマホが楽なのですが、私の経験からは紙の方が確実です。スマホアプリでありがちなミスは52金右を左と操作してしまい、後の局面になって駒がうごかせなくなるパターン。戻って操作しなおそうにも、局面が進んでいるのでもはや訂正不能。紙ならとりあえず進めておいて、あとから矛盾点を直せます。

棋譜の書き方

将棋の入門書には大抵書き方が載っています。また、下記サイトにも掲載されています。

棋譜用紙はKifu for Windowsで印刷するのが楽だと思います。検索するとExcelなどで作成された棋譜用紙が見つかりますので、それを使うのも手です。


棋譜の管理方法

Windows用のシェアウェアの「KifuBase」とフリーソフトの「棋譜の管理」の2つがあります。フリーソフトに慣れていない方はKifuBaseの方が便利。KifuBaseは柿木将棋IXにも付属しているので、柿木将棋IXを買うことをオススメします。KifuBaseは無料版(1000局まで保存可能)がありますので、最初は無料版を使って動作確認すると良いです。

(棋譜の管理にて検索)

棋譜を書こう

年も改まって、新たに将棋を始めるお子さんもいると思います。親戚などのあつまりで対局を見かけたら棋譜を取ってあげましょう。
将棋を始めたころの棋譜はあとあと振り返って棋力向上を実感する財産になりますので。

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