大会運営・2勝通過2敗敗退方式の予選リーグとは
沖縄県内の将棋大会の大半では2勝通過2敗敗退方式の予選リーグが行われています。この方式には以下の特徴があります。
- どの参加者も最低2回は対局できます(2敗するまで)。強いプレイヤーは勝ち進むことでさらに多くの対局が行えます。
- 予選の対局時間の上限は3対局分です。
- 参加者の半分以上のプレイヤーが予選を通過し、決勝トーナメントに進めます(午後の部のために空きスペースを作れます)。
対戦方法
4人1ブロックの組み合わせを作成します。参加人数が4の倍数でない場合や決勝トーナメントの人数が半端になる場合は3人ブロックを適宜作成します(後述)。
1回戦は各部ブロックの1・2番目、3・4番目の参加者が対局します。
2回戦は同ブロック内の勝者同士・敗者同士が対戦します。下図の例ではAさん・Cさんが勝ったので、A・C、B・Dの組み合わせとなります。
2回戦が終わると2連勝1名、1勝1敗2名、2連敗1名が決まります。2連勝者は予選通過、2連敗者は予選敗退となります。
1勝1敗の人は3回戦目は別のブロックの参加者と対局します。列が上の人は前のブロックの1勝1敗と、列が下の人は下のブロックの1勝1敗との対戦になります。隣のブロックの2回戦が終わらないと対戦相手が決まらない場合があります。
1勝1敗者は隣のブロックと対局し、勝つと2勝1敗で通過、負けると1勝2敗で敗退となります。
3人ブロックの扱い
参加人数が奇数だったり、決勝トーナメントに進出する人数を調整するために3人ブロックを作る場合があります。3人ブロックの場合は4人目の参加者として「不戦敗さん」が居るものとして処理します。
1回戦はA・B、C・不戦敗を組み合わせます。Cさんは不戦敗さんと当たりましたので、1回戦は不戦勝となります。
1回戦で負けたBさんは2回戦では不戦敗さんと当たり、不戦勝となります。
4人ブロックと同様に1勝1敗が2名になりますので、それぞれ隣のブロックの1勝1敗者と3回戦を行います。こちらも勝つと2勝1敗で通過、負けると1勝2敗で敗退となります。
3人ブロックの数について
参加人数が4の倍数でない場合は3人ブロックを作成する必要があります。基本的には参加者を4で割って3人余る場合は、素直に3人ブロックを1つ作れば済みます。
2名余る場合は4人ブロック1つと組み合わせて3人ブロック2つに、1名余る場合は4人ブロック2つと組み合わせて、3人ブロック3つに修正します。
ただし、単純にこの方法を適用すると決勝トーナメントの山が不公正に感じることがあります。例えば、参加人数33名の場合は素直に組み合わせると4人*6ブロック、3人*3ブロックの合計9ブロックになります。決勝には9ブロック*2名=18名が進みます。2つの対戦(4人分)が1段多くなります。
33人を全て3人ブロックにして11ブロックにすると、決勝には22名進みます。こちらの方がバランスしているように見えます。ブロック数・決勝進出者数が増えますので、運営の手間は増えるかもしれません。ここは要検討。
ブロック数が2の累乗+1になるパターンは上記の問題が発生しますが、3ブロック6人、5ブロック10人ではあまり気にならないので、当面問題になるのは9ブロック(33人〜36人)の場合だけかな?
ギリギリ滑り込みの参加者が居る場合、3人ブロックがあればそこに追加するだけで救済できるという利点もあります。遅刻の場合も不戦敗さんを変更するだけ。
課題
- せっかく大会に参加しても2連敗敗退では対局回数が少ないと感じるかも? 参加者の半数は予選落ちしてしまう。特に対局時間の短い子供の場合に問題
- (1勝通過2敗失格や3連勝通過などの方式なら増やせるが、やや煩雑か)
- 2連勝者をシードする場合、不戦敗をどう扱うか
謝辞
この記事を作成するにあたり、@kamosawaさんの一連のツィートを参考にしました。ありがとうございます。
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